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【法人向け】ITリユースの活用方法|コスト削減の実際

2026/7/28

【法人向け】ITリユースの活用方法|コスト削減の実際

IT機器の入れ替えは、これまで「処分費用がいくらかかるか」という話でした。ところが同じ機器を売却に回すと、支出が収入に転じます。廃棄費用を払う側から、売却代金を受け取る側へ。この転換を可能にするのがITリユースです。ただし、すべての機器で同じ結果になるわけではありません。何が分岐点になるのか、コストの実際と業者選びの確認点を整理していきます。

ITリユースとは何か

まず言葉の整理から始めます。廃棄・リサイクル・リユースは似た文脈で使われますが、処理の中身も企業側の負担もまったく違います。

廃棄・リサイクル・リユースの違い

3つの違いを、企業から見た負担の観点でまとめます。

項目

廃棄

リサイクル

ITリユース

処理方法

廃棄物として処分する

分解して素材に戻す

整備して製品のまま再利用する

再利用の対象

なし

素材・部品

製品そのもの

企業のコスト

処理費用が発生

処理費用が発生

売却収入が発生する場合がある

マニフェスト

必要

必要

不要(有価物取引のため)

リユースだけが「支出」ではなく「収入」の側に立つ点が、コスト面での違いを生みます。処分の依頼先を1つ変えるだけで、同じ機器が費用にも収入にもなるということです。

市場データが示すIT機器リユースの実際

環境省が2025年6月に公表した「令和6年度 リユース市場規模調査 報告書」によると、2024年の国内リユース市場は3兆4,986億円と推計されています。ただしこの数字は自動車を含んだ総額で、自動車だけで1兆9,213億円、全体の54.9%を占めます。

IT機器に絞って見ると、「パソコン・周辺機器」の市場規模は901億円、全体の2.6%です。自動車とバイクを除いた市場規模は1兆2,813億円で、2021年の調査から3.9%増加しました。派手な伸びではありませんが、着実に取引が定着している分野といえるでしょう。

法人でIT機器の入れ替えが集中したのも、この時期です。株式会社MM総研の調査では、2024年度の国内パソコン出荷台数は1,353万9,000台、前年度比25.4%増でした。Windows 10のサポート終了に伴う更新需要が背景にあり、旧端末が時間差でリユース市場へ流れています。

コストはどこで変わるのか

「リユースのほうが得」と言われても、どの費目がどう動くのかが見えないと社内稟議に通りません。変わるのは3か所です。

廃棄費用の支出が売却収入に転じる

処分費用として計上していた金額が消え、代わりに売却収入が立ちます。金額の幅は機種と状態で大きく動きますが、動作する業務用ノートパソコンであれば、廃棄費用と売却収入の差額は1台あたり数千円から数万円になります。

会計処理も変わります。廃棄すれば除却損として処理し、売却すれば売却益が計上されます。取得価額20万円未満で一括償却資産を選択している場合は、途中で廃棄しても未償却残高を一括して損金にはできない点にご注意ください。詳しい判断材料は、[パソコン買取と廃棄の比較](https://www.asukuraito.jp/blog/kaitori-haiki)にまとめています。

マニフェストの事務工数がなくなる

見落とされやすいのが事務コストです。IT機器を産業廃棄物として処理委託する場合、紙マニフェストの交付または電子マニフェストへの登録が必要になります。最終処分が完了したかどうかを確認する義務も残り、交付等状況報告書の提出も毎年度発生します。

有価物として売却すれば、これらの手続きは不要です。担当者の作業時間で見ると、台数が多い案件ほど差が開いていきます。

1台からでも依頼できるかで運用が変わる

部門ごとに数台ずつ入れ替える企業では、台数がまとまるまで待つ運用になりがちです。倉庫に置いている間は保管スペースを取り、資産としての価値も下がっていきます。

1台から受け付ける業者を1社確保しておくと、更新のタイミングを社内都合で決められるようになります。「まとまってから」ではなく「出たときに」処理できる体制のほうが、結果的にコストは下がるでしょう。

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アスクライトは1台からの案件に対応し、関東1都6県(東京・神奈川・千葉・埼玉・茨城・栃木・群馬)は出張査定に伺います。専門技術者によるデータ消去と証明書の発行で、情報漏えいリスクをゼロに近づけます。故障品や古い機種も歓迎です。

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情報漏えい対策と環境価値の証明

コスト以外に、法人が説明責任を負う領域が2つあります。どちらも「やった」だけでは足りず、「示せる」ことが求められます。

データ消去証明書が監査で果たす役割

IT機器には顧客情報や社内資料が保存されています。処分時の情報漏えいは、企業の信用に直結する問題です。

米国国立標準技術研究所(NIST)が2025年9月に公表した「SP 800-88 Rev. 2」では、消去の到達水準をClear・Purge・Destroyの3段階で整理しています。通常のフォーマットやOS初期化はこのうち最も浅い水準にも届かない場合があり、「初期化しました」という説明だけでは監査に耐えません。

証明書を受け取る際は、次の4点が記載されているかを確認してください。

• 対象機器の個体識別情報(型番・製造番号)

• 消去日と作業実施者

• 適用した消去方式と到達水準

• 検証を実施したかどうか

台数だけが書かれた証明書では、資産台帳との突き合わせができません。

CO2削減効果を数値で示せる

環境面の効果も、数値で報告できる時代になりました。一般社団法人日本ITAD協会は、2022年4月から2025年3月までのリユースPC約316万台について、CO2削減効果を約65.5万t-CO2eqと算定しています。

1台あたりに換算すれば小さな数字ですが、更新サイクル全体で見れば無視できない規模です。CSR報告書やサステナビリティレポートに記載できる具体的な施策として、社内外に示せます。

業者を選ぶときの3つの確認点

見積金額だけを並べて比較すると、作業範囲の違いに後から気づくことになります。金額の裏側にある条件を先に揃えておきましょう。

データ消去の方式と証明書の有無

口頭で「しっかり消します」と言われても、監査資料にはなりません。ソフトウェアによる上書きなのか、暗号化消去なのか、物理破壊なのか。HDDとSSDで方式を変えるのか。この点を書面で提示できる業者を選んでください。

磁気消去はHDDには有効ですが、SSDやフラッシュメモリには通用しません。媒体ごとに方式を使い分けているかどうかは、技術力を測る材料になります。

法人取引の実績

法人案件では、大量機器の回収、スケジュール調整、機密保持など、個人向けとは異なる対応力が求められます。公式サイトで取引実績や取扱規模を確認しておくと、判断しやすくなるでしょう。

アスクライトの法人向け取引実績は、2023年度が約4億9,700万円、2024年度が約6億4,000万円です。オフィス移転や機器の一斉入れ替えといった案件にも対応してきました。査定の具体的な流れは、[法人向け買取査定の進め方](https://www.asukuraito.jp/blog/spp6o2ncxmq9)をご参照ください。

買取・回収・処分の一括対応

IT機器の整理では、買取できるものと処分が必要なものが混在します。依頼先を分けると、担当者の管理負担が増えるだけです。

一括で受けられる業者であれば、機器ごとに窓口を分ける必要がありません。買取対象外の機器も同じ流れで処理でき、進行が単純になります。中古機の再導入まで検討する場合は、[中古パソコンの選び方](https://www.asukuraito.jp/blog/ftd1k5diqlc)もあわせてご覧ください。

まとめ

ITリユースは、処分費用を売却収入に変える手段であると同時に、事務工数と説明責任の負担を軽くする選択肢でもあります。

• 廃棄・リサイクルとの最大の違いは、支出ではなく収入の側に立てること

• マニフェストの手続きが不要になり、事務工数が減る

データ消去証明書は個体識別情報まで記載されているかを確認する

• 業者選びは「消去方式」「法人実績」「一括対応」の3点で見る

冒頭で触れた「支出が収入に転じる」という話には、条件がありました。分岐点になるのは、機器が動作するかどうかと、依頼先が有価物として扱えるかどうかです。倉庫に眠っている機器がある企業は、まず1台を査定に出してみると、その後の判断材料が手に入ります。

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よくある質問(FAQ)

Q1. ITリユースと産業廃棄物処理は何が違いますか?

リユースは使用可能な機器を整備して再利用する取り組みで、有価物の取引として扱われます。産業廃棄物処理は不要機器を廃棄物として処分する方法で、マニフェストの交付が必要です。手続きの負担と費用の方向が逆になります。

Q2. 古いパソコンや故障品でも対応してもらえますか?

対応しています。動作する機器は中古品として再販され、故障している機器も部品として活用できる場合があります。分解されてバラバラになっているものは対象外となることが多いため、その状態のまま査定にお出しください。

Q3. リース品やレンタル品もリユースに回せますか?

契約内容によります。所有権がリース会社にある場合は返却義務や処分方法の指定があるため、契約書の確認が先です。買取に転換できるケースもあるため、条件を確認したうえでご相談ください。

Q4. 買取金額の相場はどのくらいですか?

メーカー・年式・スペック・台数・動作状況で大きく変動します。比較的新しい機種や人気メーカー製品は高値がつきやすい傾向にあります。複数台まとめてご相談いただくと、査定条件が優遇される場合もあります。

Q5.

使えます。ただし、対象機器の個体識別情報が記載されている書式であることが条件です。台数だけの記載では資産台帳と突き合わせできないため、監査資料としては不十分になります。

Q6. パソコン1台だけでも依頼できますか?

可能です。アスクライトは1台からのご依頼を歓迎しています。部門単位の少量入れ替えや、役員PCの単体売却といったご相談も通常のフローで受け付けています。

Q7. 関東以外の地域でも対応していますか?

対応しています。関東1都6県は出張査定に伺い、それ以外の地域は宅配便での無料集荷をご利用いただけます。保管場所までお伺いするため、社内で運搬手配をする必要はありません。

Q8. 買取と処分が混在していても依頼できますか?

できます。買取対象の機器と処分が必要な機器をまとめてお引き受けするため、窓口を分ける必要がありません。仕分けもこちらで行います。

参考文献

1. タイトル:令和6年度 リユース市場規模調査 報告書

出典元:環境省 環境再生・資源循環局 総務課リサイクル推進室

URL:https://www.env.go.jp/content/000321556.pdf

2. タイトル:2024年度は4年ぶりに増加、2025年度は過去最高に

出典元:株式会社MM総研

URL:https://www.m2ri.jp/release/detail.html?id=674

3. タイトル:排出事業者責任|電子マニフェストとは

出典元:公益財団法人日本産業廃棄物処理振興センター

URL:https://www.jwnet.or.jp/jwnet/about/system/responsibility/

4. タイトル:SP 800-88 Rev. 2, Guidelines for Media Sanitization

出典元:National Institute of Standards and Technology(NIST)

URL:https://csrc.nist.gov/pubs/sp/800/88/r2/final

5. タイトル:データの消去に関する注意喚起

出典元:個人情報保護委員会

URL:https://www.ppc.go.jp/news/careful_information/data_syokyo/

6. タイトル:一括償却資産を除却した場合の取扱い

出典元:国税庁

URL:https://www.nta.go.jp/law/shitsugi/hojin/04/03.htm

7. タイトル:リユースPC/CO2削減効果値の算定を開始

出典元:一般社団法人日本ITAD協会

URL:https://itad.or.jp/press/pdf/press_20260107.pdf

8. タイトル:ガイドライン

出典元:一般社団法人日本ITAD協会

URL:https://itad.or.jp/guide/